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2023.02.04 /

継承していくジャンヌレの家具

ジャンヌレの家具の魅力は、存在感がありながら、前からそこに居たかのように調和するところ。それこそ、モダンなタイルのお部屋にも、畳の部屋にも。

私が初めてジャンヌレの家具を見たのは、広島に折り鶴タワーが出来た時です。言葉にできない存在感。見るだけで圧感でした。

その背景にあるのは無駄のない直線的でシンプルなデザインの持つ力。「工芸家具」であり、他の追随を許さない圧倒的な職人の技術と製品のクオリティの高さです。

ピエール・ジャンヌレがチャンディーガルで製作したのは、議事堂や学校など、都市計画のための家具で、その都市がインドというのも、奥深さの理由の一つでしょうか。

現在は、1950〜60年代にインドで手掛けられたプロジェクトが数十年の時を経て、インドの工房「ファントム・ハンズ」によって、現存するオリジナルの図面に沿いインドの伝統的な手工芸技術と、職人の丁寧な仕事によってひとつひとつ製作されています。

材は築100年以上の建物に使われていた古材と、貴重なミャンマー産チーク(本チーク)の新材の両方を製材したもの。

 

「オリジナルの図面が残っているもののみ製作」
「当時製作していた工房の技術を継承した職人が製作」

とあるように、当時のままの素材や製作方法にこだわるのは、ピエール・ジャンヌレが遺したデザインと、当時の製作背景やその後辿った複雑な歴史を、未来に「正しく」継承するためのものと言えます。現在では、インド政府も保存活動を推進しています。

ジャンヌレのリプロダクト品を生産する工房の後続が後を経ちませんが 「ファントム・ハンズ」の手仕事は圧倒的に高いことで知られています。職人の手で編まれた籐の座面は現代の一般的な機械網と比べても丈夫で実用的でもあります。

様々な人たちが継承したいと思う工芸品や、文化としてのプロダクト。
所有して、共有して、継承して。想いと共に伝えていくもので、毎日使う実用的なもの。

家具の魅力そのものだと思います。

 

PH29 
ナチュラルチーク/クリアラッカー ¥565,400(税込価格)
W545×D715×H700(SH370)

そごう広島店にて展示しております。展示入れ替えもある為、展示状況についてはご来店前にお問い合わせください。

 

この記事を書いたひと

そごう広島店 冨士

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