ついつい同じようなモノ、選んでしまってないですか?
私たちは日々、無意識にいろいろなモノを選んでいますが、モノ選びにはその人らしさが多分に現れると感じます。全てのモノは誰かのデザインによって生み出されていますが、何気なく選んだ、もしくは気に入ったモノが実は同じデザイナーだったということがあります。特に家具や照明においては分かりやすく、『この商品も、あのデザイナーだったのか』と。
ついつい私の心を掴んでしまうのは、巨匠アルヴァ・アアルトとジャン・プル―ヴェ。もちろん、その他たくさん好きなデザインの家具はあるものの、『これも、あのデザイナーだったのか』と思わせるのは正にこのお二人。『いいな素敵だな♪ 好きだな♬』と思っていたらアアルトなんだ!プル―ヴェなんだ!という具合に。
皆さんも、”好き♡”の向こう側にいるデザイナーに目を向けて自分の推しデザイナーを発見してみませんか?
Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)1898-1976
最も影響力を持った20世紀の建築家の一人であり、建築評論家のジーグフリート・ギーディオンが「北欧の賢人」と例えた。建築は家具と補完し合うものと考えていたアルヴァ・アアルトは、自身が設計した建築に合わせておのずと家具のデザインも手掛けることになります。建築家としてだけではなく、プロダクトデザイナーとしても高い評価を得たアアルトのプロダクトは、合理性を考えたパーツのスタンダード化、新しい曲げ木の技法の開発など、量産を念頭に置いた先進的な考えが取り込まれていました。
アルヴァ・アアルトの作品に惹かれる理由を考えてみると、彼の作品には自然を感じられます。多くの作品に自然からインスピレーションを受けてデザインされていることもあるのでしょうが、北欧の森の中で癒されている(訪れた事は無いですが…)そんな気持ちにさせられます。
Jean Prouvé(ジャン・プル―ヴェ)1901-1984
パリで金属加工の修業を積んだジャン・プル―ヴェは、常に構造に重きを置き、自らを「建設家」と称していました。最小限の材料と無駄のない工程での量産化という課題に対し、美しいデザインと説得力のある解決策を追求し続けたジャン・プル―ヴェと彼のデザインは高く評価され、レンゾ・ピアノ、ジャン・ヌーヴェル、ノーマン・フォスターなど多くの建築家やデザイナーに影響を与えています。1953年に拠点をパリに移し、建築プロジェクトのコンサルティングエンジニアやフランス国立工芸院の教授を務めました。
好きな理由を敢えて言葉にしてみると、シンプルなのにどこかエッジが効いていて、クールでありながらポップな色遣いが絶妙。世界中で多くの著名人も彼のオリジナル作品をコレクターされていて、その価値は驚くような金額です。もはや、単なる家具ではなくアート作品なのだと実感させられます。
スラップモブラーそごう広島店 / 徳田